「日本の水道は安全だ」
これはもう色んなところで言われていて、私も別な記事で書きました笑
確かに安全だと思います。今の所は。
ただ、それが今後も安全であり続けるという保証にはならないという事。
今回の記事はそんなお話をしていきたいと思います。
この記事を読むと、
- 現在、日本の水道水は安全であること
- 日本の水道のレベルが凄いということ
- ただ、今後は不安要素もたくさんあるという事
- 水道の質が下がってしまったらどうすれば良いのか
こんなことが分かります。
興味のある方はぜひ最後まで読んでいってください。
【日本の水道水の安全性ってどうなの?】
(結論:現在のところは安全です)
日本に住んでいる私たちの感覚だと当たり前のことですが、水道水はそのまま飲めますしフツーに安全です。
しかし、世界ではこれってめちゃくちゃ凄いことなんです。
水道水が飲める国はアジアでは日本だけ、世界を見渡しても10カ国ほどしかないというのが現実。
それほど水道水がそのまま飲める国というのはレアな存在なんですよね。
だから私たちがフツーに水道の水が飲めるのは当たり前って思ってる事は、実は当たり前じゃないんです。
(日本の水道水は世界でもトップレベルの水準!)
なぜ日本の水道水はフツーに飲めるのか。
- そもそも日本は水資源が豊富で、
- 年間の降水量は世界平均の約2倍で、
- そのうえ山や森林も水の浄化に良い影響を与えている
そのため、元々の水質が良好なのです。
そのうえ、日本の水道水は「水道法」という法律でその基準が厳しく決まっており、頻繁に検査も行っていることからその品質には問題ありません。
この辺りは別な記事に書いていますので、気になる方はそちらを参照していただければと思います。
これらの理由から日本の水道水は世界トップレベルなのです。
(そして水道のシステムも世界トップレベル)
そしてそれら水道を管理するシステムもまた世界トップレベルと言って良いもののようです。
特に東京の水道は世界一と言っても過言ではないくらいの大規模な水道システムを緻密にコントロールしている素晴らしい仕組みのようで、この記事を読んで私も感動してしまいましたw
【日本の水道水が安全だと言える理由】
では、ここからは水道水が安全だと言える理由について述べていこうと思います。
理由としては、
- 安全基準
- 塩素消毒
この2点であり、これからそれぞれについての説明もしていきます。
(理由①安全基準が厳しいから)
先ほども書きましたが、水道水は水道法という法律のもとで管理・維持されています。
水道法により51の項目からなる安全基準(WHOの飲料水水質ガイドラインや各国の安全基準などを参考に、国内で一律の基準となっている)が設けられています。
この数値は一日許容摂取量を生涯にわたって摂り続けても健康に害のない基準値となっているそうです(「生涯」が何年なのかの記載はなかった)。
(理由②塩素消毒)
安全性を担保するもう1つが塩素による消毒です。
塩素消毒は水の味を悪くするという面がある一方で、それでも使われているのは「安全に水を届ける」という目的があるからです。
水道管や給水口など、浄水場から水を届けるまでの間の設備による汚染から水道水の安全性を守るという目的があります。
(東京都の事例)
先ほど東京都の水道システムは世界一だという話をしました。
規模で言うとおよそ1300万人に水道を供給するらしいです。
埋設された水道管の長さはおよそ地球を半周するほど!
それらの水道管は設備を作ることもさることながら、保守・管理がとても重要。
それら大規模な水道の一括管理を行っているのが文京区本郷にある東京都水道局水運用センター。
ここではこれらの調整を,
- ダムの貯水量や気象情報
- さらには大規模なイベントの情報
などに基づく
水道の需要予測を行い、水量や水圧の一括管理を行っているようです。
そんなことが行われていたとは全く知らず、本当に勉強になりました。
また、水質に関しても東京都は独自の取り組みを行っていました。
私も全く知りませんでしたが、
- 通常の浄水処理に加えてオゾンや活性炭を利用した「高度浄水処理」を行っている
- 国の基準を大幅に超える291項目(!)もの検査を行っている
- 厚労省が設立した「美味しい水研究会」が定める水質要件を満たしている
- ペットボトルの水「東京水」を販売や配布している
- ようです。
【でも、今後も日本の水道水の安全かどうかは分からない】
このように非常に素晴らしい日本の水道水とシステムですが、
この素晴らしさがこの先も続くかというとちょっと怪しいのです。
その理由は、
- 水道の民営化
- 採算を重視する事による水道サービスの質の低下
- 契約期間満了後にも不安
以上の3点です。
1つずつみていきましょう。
(理由①水道の民営化)
1番の理由はこれ。水道の民営化。
2018年に「水道民営化法案」こと水道法改正案が成立したことに始まります。
それにより運営権が自治体から企業へ移せる様になってしまいました。
しかも外国資本の会社に日本の水道を売り渡してもOKになってしまった。
皆さん知ってましたか?
宮城県の例だとヴェオリア・ジェネッツっていうフランスの会社がメタウォーターっていう日本の会社と組んで、メタウォーターを隠れ蓑にして参入しました。。
この問題が起きたのは2017年。
宮城県はメタウォーターおよびヴェオリア・ジェネッツなどからなる企業グループに運営権を売却。
コンセッション方式(所有は自治体、運営は企業)による民営化で契約期間はなんと20年だそうです。
(理由②採算を重視する事による水道サービスの質の低下)
問題なのはもちろん海外資本に運営権を売却したことなんですが、それ以外にもこのコンセッション方式は設備は自治体所有となるため、最終的な責任は自治体にある。
しかし運営や経営権は企業にあるため、
企業だけ美味しい思いをして自治体は責任だけ負わされるということになりかねない。
そうなると自治体も老朽化した水道管のメンテナンスをいい加減にするようになってくる。
2022年にすでに水質汚濁事故が起きており、今後も同じ様な事故が起きるのではないかと懸念されています。
ヴェオリアは過去に世界のさまざまな都市で問題(環境汚染、健康被害、賄賂、料金の高騰)を起こしまくっている企業としても有名であり、今後が非常に心配です。
(理由③契約期間満了後にも不安)
さらに怖いのは、20年という契約期間を満了した後どうなるのかということ。
採算が合わなかったりしたら、ヴェオリアはもっと粗悪な企業に水道事業を売却するかもしれない。
20年も経過した後に、県には水道に関するノウハウをもつ職員がどれだけ残っているでしょうか?
そうなると、再び公営化したいと思ってもできないかもしれない。
渋々ヴェオリアと契約しなくてはならないとなった場合に、ヴェオリアから不平等な契約を一方的に吹っかけてしまうかもしれない。
その時に毅然と突っぱねられるか?
これって相当難しいんじゃないかと思ってしまいます。
それができるならそもそも民営化なんてしていないでしょうし。
今の所宮城県の話ですが、これが他県でも起きないという保証はありません。
実際に、他県でもどんどん拡大しています。
【じゃあ今後の日本で安全な水道水を飲むにはどうしたら良い?】
(対策①選挙で水道民営化に反対の候補者・政党を選ぶ)
一番はこれでしょう。
市民・国民や自治体・国にとっての利益を優先してくれる人を議員にすること。
これが一番効果的だし、選挙に行くだけならお金もかからない笑
誰がそうやってくれるのかはそれぞれで調べなくてはなりませんが、そんなの少し調べればすぐ分かること。
(対策②地域の活動)
宮城県でも市民の方々が反対する運動をしていますが、一度決まってしまったら覆すのは正直難しいと思います。
ただ、やってやれなくもない。
今の時代なら個人でも色々発信できますし。
ブログやSNSで発信していくのは比較的良い方法なのでは?と思います。
でも一番は選挙だと個人的には思いますが笑
【日本の水道の質が下がった場合に、個人ができる対策】
じゃあ、個人レベルでは何もできないのか?というとそうでもありません。
水道事業を光栄にすることは出来ませんが、
我が家の水質を悪化させないように設備を導入するというのが個人レベルでできることかなと思います。
(水道水の使い方を限定する)
例えば
水道水はお風呂やトイレ、洗面所では使うけど飲み水や料理などには使わない
というふうに限定すること。
これにより水道の使用量を抑える事もできるし健康被害のリスクも抑えられる。
ただ、飲み水に関してはミネラルウォーターや浄水器、ウォーターサーバーなどの費用はかかってしまします。
(浄水器を設置する)
飲み水に関しては、浄水器かウォーターサーバーかの2択になるでしょう。
一般的に、
- 浄水器の方が高スペック高額
- ウォーターサーバーの方が安全性の高い水ということになるでしょう。
(ウォーターサーバーを導入する)
そこで私が提案したいのは、やはり浄水型のウォーターサーバーです。
これなら
- 浄水器ほど高額にならず
- ミネラルウォーターを購入する必要もない
- 安全性の高い水を利用できる
個人レベルでできる最良の選択の様な気がします。
以下の記事に私が個人的におすすめするウォーターサーバー9選について書かれています。
興味のある方は読んでみてください。
【まとめ】
いかがでしたか?
少し怖い話になってしまいましたが、これもまた日本で起きている現実です。
それらも踏まえて、これからどう生きていくのかが大切です。
皆様がより良い選択をする、そのためのお役に立てたら幸いです。
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